くさび式足場とは
くさび式足場とは、正式名称「くさび緊結式(きんけつしき)」と呼ばれる一定間隔に連結出来る部分(クサビポケット)を備えた支柱に、手摺や筋交等をハンマーで打ち付け固定するものです。その施工の簡易性と安全性能から国内シェアは50%を超え、今現在日本で最も普及している足場材と言えます。
くさび式足場はイベント等の特設ステージ、木造住宅、低層建築物から中層のビルまで、多くの現場で採用されています。
くさび式足場にはサイズや形状により大きく分けてAタイプ、Bタイプ、Cタイプとあり、総じて「くさび式足場」と呼びます。また、日本初のくさび式足場として有名な商品名「ビケ足場」から、「ビケ」と呼ばれる場合もあります。
くさび式足場の特徴
- 施工が比較的簡単
- 施工スピードが速い
- 解体スピードが速い
- 複雑な形状、建物に沿った施工が可能
- コスト削減が可能
- 高層階の施工には適さない
Aタイプ
Aタイプのくさび式足場は(株)信和より販売されている商品名「キャッチャータイプ」の事を指します。国内で使われているクサビ式のほとんどがこのタイプに該当すると言われております。
クサビポケットのスパンの有効寸法が450㎜であり、1層のスパンが1800㎜となります。施工解体スピードが速く、安全面、価格面、コストにおいても万能の足場材です。
Bタイプ
Bタイプのくさび式足場は(株)ダイサンより販売されている商品名「ビケ足場」の事を指します。Aタイプとの違いはブラケットと踏板にAタイプとは異なり揺れ防止のクサビポケットが付いている事です。
また、支柱クサビポケットの有効スパンは475㎜となっており、Aタイプと比較して25㎜長いため1層のスパンが1900㎜とAタイプと比べて100㎜大きくなります。
揺れ防止のポケットがある分、施工時に手間が増えコストもAタイプと比較して多少割高となります。
Cタイプ
Cタイプは三共タイプ等と呼ばれるものを指します。AタイプやBタイプとは違って手すりやブラケットのクサビが板状になります。比較的軽量になるため施工スピードが向上し、時間短縮となります。
しかし、その他のタイプと比較して揺れが大きいことが特徴として上げられ、唯一のデメリットと言えます。